第四回落語を楽しむ会が、去る平成31年2月15日(金)新所沢公民館ホールにてほぼ満員の約190名の来場者を迎えて大好評の裡に開催されました。
当日は、開場前から人の列が出来き、開幕前から熱気が感じられ、来場者の皆さんのプロの落語への期待感がひしひしと伝わってきました。
今回も恒例の盛山毅所沢文化フォーラム副代表の名司会の軽妙な語り口による各出演者の紹介で場内がぐっと和らぎ、非常にリラックスした雰囲気でのスタートとなりました。
今回は、プロの落語は題名演目の事前告知がない為、どんな噺が始まるのか会場の皆さんが期待する中、前座三遊亭金かんさんから落語が始まりましたが、話し方の切れとか、間合い、溌溂とした声等から素晴らしい落語となりました。
後からこっそり“やかん”という演目ということを教えてもらいましたが、さすが、早稲田大学の落研のリーダーをしていたとのことを納得させられました。
二番目に登場したのは、二つ目の春風亭省吾さんでした。省吾さんは前座の方の落語の会場の雰囲気から落語の演目を決めると事前に伺っていましたが、この日のお演目は“鈴ヶ森”でした。
二つ目ということもあり、経験を積んだ円熟みのある話しっぷりで会場内は笑いの渦に包まれました。
最後はお仲入りを挟んでの三遊亭遊喜師匠による二つのお演目“がまの油”と“紺屋の高尾”でした。真打ならではの完成された語り口調はさすがで、上手に時間配分もされ終わった時には、満場は万来の拍手でした。
今回の落語は3人のプロの落語家にご登場いただきましたが、プロの話芸とはこういうものかと納得させられる大変素晴らしい落語寄席となりました。終わった後の客席の皆さんの爽やかな表情が非常に印象的でした。
寄席終了後の噺家3人を交えての打ち上げ会では、落語家になった経緯、協会に属しているものの実は個人商店みたいなもの、やはり職業としていくには簡単ではない事、将来の目標等本音の話も伺い、まだ年はお若いのですが、プロとしての芸に対する真剣さが痛切に感じられるいい時間も過させて頂きました。
今回の落語の会は、第四回目でしたが、主催者所沢文化フォーラムの名前も地域に浸透してきて、これまでの地道な努力の成果が徐々に表れてきていることを認識できたことは同慶の至りです。
これからも、所沢文化フォーラムの活動を通して努力を重ね、少しでも地域の貢献に役立てれる所存ですので、今後とも皆様のご支援・ご協力を切にお願い申し上げます。
文章執筆 松尾 基昭
写真撮影 岡田 充
HP編集 南 博幸