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文化フォーラム

所沢チャリティーコンサートに寄せて


所沢市民吹奏楽団  副団長 吉田 謙治

 過日ミューズで行われた「所沢チャリティーコンサート」において第2部のステージを務めさせていただきました。どういった経緯で私どもが出演のお声がけをいただけたのか分らぬまま本番を迎え、当日は歴史と伝統ある慶應義塾大学混声合唱団楽友会の皆さんとの共演も叶い誠に光栄に存じます。私は団内指揮も兼任しておりますことから、僭越ながら楽友会の皆さんとのリハーサルで前置きもなく指揮台に立たせていただきました。わずかな確認の指示をしただけで全体の流れを掌握していただき深く感謝している次第です。

 趣味で吹奏楽団に参加して、かれこれ40年になります。私の本業は所沢市役所の職員です。前職が市の文化芸術担当であった関係で、何年も前から所沢三田会(所沢文化フォーラム)様の活動は存じ上げておりました。毎回素敵なコンサートを主催されて、当方は市の後援名義をお出しすることで細やかながら応援させていただきました。名実ともに一線で活躍されている音楽家をメインに企画されていましたので、まさか我が団に白羽の矢が立つとは思いも寄りませんでした。後日お尋ねしたら吹奏楽にお詳しい方が会員にいらして、ご推薦いただいたとのこと。貴重な機会をいただき改めて感謝申し上げます。

 実は会場である所沢市民文化センター・ミューズは20代の頃、その建設室におり、30年前の開館に立ち会いました。多くの公共ホールが何にでも使える多目的ホールが無難と捉えていた時代に、ミューズのアークホールは優れた音響に特化した音楽専用ホールにこだわり、結果的に多くの音楽家から高い評価を得るに至りました。

 3年前、経年劣化と東日本大震災に端を発する天井落下の防止策からミューズの大改修を行いました。奇しくもこの担当も私にお鉢が回ってきました。予算規模、工事の難易度も破格な上、「絶対にホール音響を変えてはならない」という至上命令がこれに加わりました。

 無事に改修を終え、再開されたオーケストラの公演を客席で聴き、変わらぬ音響の良さに安堵しました。自分たちの定期演奏会でステージ上の音響の豊かさも再確認。そして、今回の「所沢チャリティーコンサート」において、楽友会の皆さんの天上から鳴り響く御声を得て、合唱の魅力も最大限に発揮できるホールだと確信に至りました。

 また、何かの機会に当団のことを思い出していただければ幸いです。貴会の益々のご発展と会員の皆様のご健勝をお祈りいたします。



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