さる令和2年2月22日(土)新所沢公民館ホールにて、所沢文化フォーラム主催で、富岡落語研究会の後援をいただき、「第五回落語を楽しむ会」が開催されました。当初は、新型コロナウィルスの影響でお客様の入りも心配されましたが、開場時刻前から入口にお客様が来場されましたので、予定の10分前に入場を繰り上げるほどの盛況で、ほぼ満席の200名の方が来場されました。
今回も、当会会員の盛山氏(S39政)の司会による各出演者の紹介から会は始まりました。
太鼓や笛の出囃子の中、前座の三遊亭金かんさんが登場しました。今回で2度目の登場でもあり会場のお客様から拍手が沸き起こりました。「狸の鯉」という演目で狸が鯉に化け、鯉がまな板で切られるくだりでは、昨年とは違った言い回しに工夫され、より上手さを感じました。打ち上げの時にお聞きしたのですが、大変喜ばしいことに、3月には三遊亭花金として二ツ目に昇進されるということです。
続いて当初の順番と入れ替わり、真打の三遊亭遊喜師匠が登場すると1つの変わったマイクが置かれました。それは師匠が静岡県島田市の観光大使も務められており、FM島田で流すためのマイクと判明しました。
遊喜師匠が皆様の拍手や”待ってました”の声がそのラジオ放送で流れるのでよろしくと言うと、舞台のそで裏に引っ込み再登場しました。すると会場からは割れんばかりの拍手と、”待ってました”の大きな声が飛び交いました。演目は、「壺算」と「ん廻し」でしたが、さすがに円熟した師匠、臨場感たっぷりにかつ笑いも取り入れ、会場のお客様と一体となって演じていました。
そこでお仲入りとなり休憩後、二つ目、の山遊亭くま八さんが登場しました。
演目に入る前に面白い話題でお客様をぐっと話に引き込むと、二八そばの話からそば屋と客との会話となりました。
センスを箸のようにしてそばをすする姿は、お客様から喝采と笑いを起こしました。一番前に座っていた5歳のお子様も身を乗り出して見入っていました。
最後に再度真打の三遊亭遊喜師匠が登場し、「子別れ」という人情噺の演目でしたが、独特の間合いや口調で、ベテランの圧倒的な話芸にお客様は感嘆していました。
すべての落語が終了すると3人の噺家が舞台上に集まり、司会者の盛山氏からインタビューをそれぞれ受けました。落語の表情とは違った和やかな笑顔で、落語にかける思いや苦労話などにお客様も感心したり頷いたりしていました。
お客様が会場を出る際にはアンケート用紙を約半数の方から戴きました。面白かった、楽しいひと時だった、素晴らしかったなどの称賛の声が多く寄せられていました。
今後とも、所沢文化フォーラムではこのような評価を戴けるような落語を初め色々なイベントを企画していきたいと考えておりますので、皆様のご支援・協力を引き続きお願い申し上げます。
文章執筆:南 博幸
写真撮影:岡田 充
若松光太郎
HP編集:南 博幸