卒業してしまうと、「塾歌」との縁が遠くなります。
応援歌「若き血」なら、卒業してからも、それなりに歌う機会があったりします。
耳にすることだって、多い。
「若き血」が、いわゆる校歌じゃないか、と勘違いしてしまいそうです。
「塾歌」を口ずさんでいるつもりが、いつの間にか「若き血」になってしまっている。
そんな所沢三田会の一員の私ですが、「塾歌」がこんなにも美しく、感動的であることを、再認識しました。
私たち所沢文化フォーラムは、2022年10月16日(日)に、「所沢チャリティーコンサート」を主催しました。
所沢市民文化センター ミューズ アークホール(大ホール)を会場とする大イベントです。
コロナ禍下にもかかわらず、600人の方々が詰めかけます。
入場は無料だとはいえ、ありがたいことです。
コロナ禍下で苦しい状態に追い込まれている子どもたちを笑顔にしたい。
そんな発想で始まったイベントです。
同じく苦しんでいる障がいを抱えている人たちを笑顔にしたい。
誰もが、音楽の楽しみに触れられるように。
だから、入場は無料です。
所沢市社会福祉協議会の全面的な協力を得て、地元の高校生などのボランティアの方々にも運営に携わってもらいます。
合言葉「思いっきり楽しもうぜっ!」も、高校生ボランティアの発案です。
スタッフ全員が着用したTシャツのイラストも、所沢市内の福祉施設「光の園」の人たちの手になります。
12時45分、開会式。
合言葉の高校生ボランティアと、Tシャツの「光の園」とが紹介されます。
藤本正人所沢市長が感謝の挨拶をします。
600人の観客と一体となった、「思いっきり楽しもうぜっ!」「オー!」で、いよいよ始まりだっ。
13時に開演。
休憩を挟んで約2時間の公演です。
第1部は、慶應義塾大学 混声合唱団楽友会の合唱。
第2部は、地元・所沢の、所沢市民吹奏楽団の演奏。
楽友会の歌の一番最初は、「慶應義塾塾歌」です。
「見よ 風に鳴るわが旗を」と、始まった途端。
楽友会の、女声と男声とが、絡み合いながら。
天空から、舞い降りてくる。
不覚にも、落涙してしまいます。
「あゝわが義塾」に至っては、嗚咽をこらえるのが、やっとです。
素晴らし過ぎる、楽友会。
素晴らし過ぎる「塾歌」。
この日、楽友会には、「塾歌」だけではなく、もちろん「若き血」を、そして「世界に一つだけの花」なども歌ってもらいました。
また、地元・所沢市民吹奏楽団には、「パプリカ」などを演奏してもらいました。
所沢ですから、やっぱり「となりのトトロ」です。
会場の600人も、一緒に歌います。
最後の最後は、「故郷(ふるさと)」。
こちらも、会場全体で合唱です。
私たちの故郷は、塾であり、そして所沢です。
チャリティーコンサートが終わったばかりなのに、早くも「次はいつ開催?」の声が寄せられています。
もちろん次も、「思いっきり楽しもうぜっ!」「オー!」。
(文:昭60年文 淺野昌規)
(写真:昭51年法 志賀 隆)
【慶應義塾大学 混声合唱団楽友会】
【所沢市民吹奏楽団】
【所沢市社会福祉協議会】
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