平塚宗臣会員(S34経卒 所沢三田会前会長、顧問)は、このたび第一歌集として、歌集「八國山」を上梓されました。角川書店からの出版で、渾身の作「475首」が披露されている、質量ともに見事な歌集となっています。
自然と四季折々の感慨、家族への思いと心の交流、友達との友情と交遊、銀行時代の重責を背負った貴重な体験、 日本経済への視点、短歌への厚い思い等が鮮やかに歌われています。まさに肌で感じ、体で歌った味わい深い内容で、平塚会員の感性と人間性が溢れている歌集であります。
題名の「八國山」は、平塚会員が育まれた故郷「狭山丘陵東端の八國山」。 この歌集から、平塚会員の故郷への厚い思いが読み取れるとともに、“慶應社中”として所沢に生きている三田会会員としても、八國山をはじめとして、「所沢」を再認識させていただくことにもなります。有り難いことです。 平塚会員は、退職して以降今日まで、約十年の歳月を掛けて短歌を学び、ここに見事な歌集として集大成されました。 退職後の実にお見事な生き方、大いに啓発されるところであります。まさに慶事と思います。 おめでとうございます。 読書の秋、是非ともお勧めしたい図書であります。
大出 勇(S43工卒) 記
平塚会員の「自選五首」
●ゲゼルシャフトの世を渡り来て牧水の歌碑に佇む暮坂峠
●越山会、渋民の山、八國山、男は心に故郷の山
●山一つ彼方に母の里のあり蕎麦の花咲く会津路を行く
●抱っこするまゆちゃんの手が伸びて来てわれのまんまるめがねをねらふ ●人生をまた歩みたくなるような哲学の道山茶花の咲く
只今「歌集 八国山」を撮影致しました。私もこの歌集には深い感動を覚えております。34年前にこの松が丘に我 が家を定 めた時に、平塚先輩のご尊父平塚義角氏の著書「ふるさと久米 今と昔」を買い求め、当地の勉強を致 しました。 そんな ことから、特に自薦五首の内の「越山会、渋民の山、八国山、男は心に故郷の山」には大い に心を震わされました。八国山 へは歩いて10分以内なので、雪が降れば、朝靄が出れば、直ぐにも八国山の 尾根道を歩いて撮影しております。
平塚先輩、ご出版誠ににおめでとうございます。
岡田 充(S42商卒) 記&写真