歴史研究会の6月例会は東京大学構内探訪と弥生美術館・竹久夢二美術館の見学をテーマに実施した。
新規加入の栗原さん(S47経)を迎え、参加者は総勢13人であった。
6月6日 午前10時30分、丸の内線の本郷三丁目駅に集合、あいにく梅雨入り当日となり、傘をさして徒歩10分で東京大学に到着、赤門より胸を張って入り、第一の訪問先、東京大学総合研究博物館に向かった(入場無料)。
ボランティアガイドの方の案内で館内を見学、縄文人の人骨標本、モース発見の大森貝塚土器、また蝶などの昆虫標本、また巨大な馬や牛のはく製、象やキリンの本物の骨等が展示されており、正に「博物」に相応しい多種多様な展示内容であった。
昼食は安田講堂近くの日比谷松本楼東京大学店でいただく。全員、松本楼の名物「ハイカラカレー」を注文、合わせてビール、ワイン、コーヒーも楽しむ。
昔ながらの少し甘めで食べやすいカレーであった(お値段850円).
午後の部は、ゴシック様式の古い校舎の間を歩きながら、構内の随所にある銅像を見て廻った。建築のジョサイア・コンドル、医学のベルツ博士、農学部では上野博士とハチ公の銅像を見る。
途中、生協に立ち寄りお土産を物色、東京大学のネーム入りノート、 ブックカバー、お菓子等を購入する。東京大学で醸造しているお酒を買って7月の暑気払いで飲み干してやろうと思ったが、リカーショップが定休日で買うことが出来ず残念‼ 三四郎池(※)にも立ち寄り、しばし雨の波紋がひろがる池面を眺める。 (※)夏目漱石の「三四郎」の舞台になったのが名の由来。元々は加賀藩前田家の屋敷内にあり心字池といわれていた。
東大の裏門にあたる弥生門から、すぐの所にある「弥生美術館・竹久夢二美術館」(2館は隣接している)に向かう。弥生美術館は大正・昭和モダン期の少女雑誌の挿絵を中心に展示している大変ユニークな美術館。
高畠華宵や中原淳一など当時一世を風靡した作家の作品が見られ、現在の少女マンガのルーツを感じることが出来た。
また、企画展「セーラー服と女学生」も行われており、セーラー服の歴史と変遷を知ることが出来た。 セーラー服の実物展示も有り、皆、興味津々といったところ。 (注)少女雑誌だけではなく少年雑誌、婦人雑誌も所蔵。また、毎回の企画展も多種・多様で興味深い。ちなみに、次回は「文豪・泉鏡花×球体関節人形展(7/1~9/24)」を開催。過去には子供雑誌のフロク展等も行っている。
連絡通路でつながる竹久夢二美術館は、まさにザ・夢二といった華奢で憂いをおびた婦人画から挿絵、包装紙や袋等のデザインなど、夢二の幅広い画業を見ることが出来た。
午後3時、両美術館の見学を終える。雨が本降りとなって来た為、最後の訪問先、湯島天神を諦め、その場で解散となった。
今回の例会は、あまり知られていない東京大学の博物館と、聞いただけでは展示内容が分からない弥生美術館を取り上げ、その存在を知ってほしいという思いもあった。 (弥生と聞いて土器の展示かと思ってしまうが、まさかセーラー服とは・・・) 今後も知られざる魅力ある外訪先を探し、提案していきたいと思います。 (写真:岡田、記録:山本)