top of page

歴史研究会11月例会の報告


秋晴れの好天に恵まれ、11月6日(水)に13名の参加者が、所沢駅に8時50分に集合しました。多少通勤で混雑する中、東村山、国分寺と乗り継ぎ、最後は、9時50分発の深大寺行きのバスに乗車しました。JR中央線は、通勤客で混雑していましたが、西武国分寺線と始発のバスは、全員座ることが出来ました。バスは、三鷹の街中から深大寺植物公園の中を走り抜けそば店が軒を連ねる深大寺西参道を通り終点深大寺前で下車しました。

【深大寺】

観光案内所に立ち寄り、ツアーガイドから散策マップの看板前で深大寺に纏わる話からスタートしました。

深大寺は、平安時代、清和天皇の貞観年中(860年頃)、武蔵の国司蔵宗(こくしくらむね)が反乱を起こし、この降伏を祈念するために、修験の達者である比叡山の恵亮和尚(えりょうかしょう)が勅命をうけ東国に下りました。特に恵亮和尚は深大寺を道場に定めて、逆賊降伏の密教修法を行ない、その平定の功により清和天皇は、近隣七ヶ村を深大寺に寄せられ恵亮和尚に賜りました。以来深大寺はそれまでの法相宗を改め天台の法流をくみ、源家の尊崇を集めるに至りました。さらには天台密教の一流である仏頂流を伝承し、東国第一の密教道場となって、その勢いは大いにふるったと言う事です。

左に鬼太郎茶屋を眺めながら山門の手前で不動の滝を見学しました。

山門は、3回の火事に焼け残った1695年に建立の深大寺で最古の建造物であり、屋根の茅葺は、40年ごとに葺き替えるが、日が当たらない北側は、草が生えやすいとのことでした。

旧庫裡も茅葺きで2年前に福島県の大内宿で使用する萱と職人により葺き替えしたとのことでした。旧庫裡の内部は、囲炉裏があり、太い松の渡し柱が黒ずんでいました。

鐘楼は、1870年(明治3年)に再建され、柱間には、若葉の彫り物を施した虹を架し、梁木鼻として象・獅子を付けています。山門と本堂の間にある常香楼は、1833年(天保4年)に建立され、山門とともに焼け残り、自由に線香を立てられます。

1919年(大正8年)に再建された本堂に参拝し、1867年(慶應3年)元三大師堂前の階段で記念撮影しました。

元三大師の名は、良源ですが、1月3日に亡くなったので元三大師と呼ばれて、18代目の天台宗座主であり、延暦寺中興の祖として特異な信仰を集めています。

元三大師堂には、鬼になって疫病神を追い払ったという姿を写し取った角大師の魔除のお札や元三大師を豆のように9段33個並べた豆大師という災難除のお札も販売していました。また、元三大師は、おみくじを最初に作った創始者でありますが、深大寺では、凶は吉に好転する力を秘めていることから古来のまま凶を多く入れているとのことです。

元三大師堂の左脇の階段を上ったところに1983年(昭和58年)に新築された開山堂を見学。そして秋田県の海底から引き揚げた延命観音からもみじのトンネルを通り抜けましたが、紅葉の時期は、深沙堂のガラス戸に紅葉で真赤に写るほどになると言います。

蕎麦だんごで有名な一休庵の前を通り、11時30分に予約している嶋田屋の前でツアーガイドと別れました。

【ランチタイム】

元祖嶋田屋は、文久年間創業の最古の老舗そば店で深大寺山門前にあります。

ほとんどの方が天ざるそばと深大寺ビールを堪能しました。意外とそばの量も多く、深大寺ビールもアルコール度数6%あり深い味わいで美味しいそばとマッチしていました。

予定より早めの12時15分頃に会計し嶋田屋を後にしました。

再び、深大寺境内に入り、釈迦堂で国宝の釈迦如来像を団体割200円で鑑賞しましたが、釈迦如来像は、銅製で飛鳥時代の白鳳期である7世紀の作になります。

【神代植物公園】

神代植物公園には深大寺側にある入口から神代植物公園にシニア割250円で入園しました。

バラ園前で記念撮影後、14時に正面入り口に集合することで各自公園内を自由散策することにしました。バラの種類は、驚くほど多く、咲いている綺麗な色や形など様々でした。

大温室内は、熱帯木花室、ラン室、ベコニア室、熱帯スイレン室、小笠原植物室、

乾燥地植物室に別れおり、1,300種を集め、中には見慣れない植物や大型の花など楽しむことができました。外にでると公園内には、池もあり林の中を湧水が流れていました。

【国立天文台】

徒歩で国立天文台に向かい、受付でパンフレットと見学者バッチを受け取り、最初に構内で一番古い建物で1921年(大正10年)に建築した第一赤道儀室(光景20cmの屈折望遠鏡)を見学しました。

太陽系ウォークでは、太陽系の距離を140億分の1に縮めた歩道にある惑星の看板があり、惑星がどれほど離れたところにあるかを体験し、それぞれの惑星の特徴などを知りました。

構内で一番大きなドームの歴史館では口径65cmの屈折望遠鏡があり、周囲には、天文観測に関するパネルや観測機材が展示されていました。

次の展示室では、国立天文台が行っているプロジェクト(すばる望遠鏡、VERA、アルマ望遠鏡、TAMA300、太陽観測衛星ひので、TMTなど)の紹介や、観測・研究成果など展示していました。

最新の天文学に関する展示やすばる望遠鏡や野辺山宇宙電波観測所の45メートル電波望遠鏡、アルマ望遠鏡などの模型を見学し、大画面がある部屋では、『ブラックホールとは』と『流星群とは』の各々5分程度の作品を鑑賞しました。

最後に天文機器資料会でこれまでに天体観測で使用した機材や測量機器などを見学し、天文台前から15時30分頃のバスに乗車、16時頃に武蔵境駅で解散しました。

文責:南 博幸

写真:岡田 充、南 博幸

最新記事
カテゴリ
アーカイブ
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page