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歴史研究会2月例会の座学報告


さる2月5日に新所沢公民館の学習室で幹事でもある伊藤芳康氏(S51経)による座学が開催されました。

当日の参加者は、会員22名中20名の参加となり、『歴史教科書が書かない岩倉使節団の謎』という議題がいかに関心が高いかを感じました。

また、伊藤氏は、毎月例会に見学する場所の歴史的内容などを記載した10数枚にわたる資料を作成しています。その資料の評価も高いことも参加者が多い理由ではないかと思います。

 午後2時開始から2ページの簡単な説明資料を配布され不思議に感じましたが、それが講義が進むにつれてその理由が判明しました。

?がつく疑問の設問に対して伊藤氏が分かり易く説明する方法により、受講者自身にメモを取らせることで充分に理解してもらえる意図があったのだと感じました。

 1番目の謎は、今だに政権基盤が安定していない明治4年に新政府首脳(岩倉具視、大久保利通、木戸孝允、伊藤博文など)を含め100人以上が1年10ヶ月にわたる長い期間日本を離れていることです。

 2番目の謎は、岩倉使節団が不平等条約是正の前交渉でもありアメリカからヨーロッパなど12各国を訪問し、現在のお金に換算して150億円もの外交費を費やしてかなりの贅を尽くしたことです。

 岩倉使節団は、アメリカの上流社会とヨーロッパの王族貴族たちから歓迎され特別な接待もあり、その豪華な暮らしぶりの資金源が植民地とのビジネス(鉄道、エネルギー、借款など)、金融システムなどによるものであることを学習している。

それが大きな成果であり、かれらの価値観に大きな変化を与えたのではないかと考えているようです。

 教科書には、この使節団により多くの西洋文化や技術をもたらされたとだけサラッと記載されていますが、今まで記載した謎を隠ぺいするためにGHQのように情報操作があったのだと伊藤氏は考えているようです。

 従って、岩倉使節団の意義とは、巨大な富を体感し、搾取の実態を認識したことにより価値観を変化させ、富国強兵と明治天皇を頂点とする大日本帝国を構築行くことになったと結論づけました。

 最後には数名からの質疑応答があり2時間でも足りないぐらいの盛り上がりを見せましたが、会食の予約もあり閉会となりました。

その後、希望者13名により簡素な会食を開催し会員相互間の親交を深めました。

なお、伊藤氏ご本人による詳細な講義内容は、下記URLに掲載しておりますので、是非ご覧いただきたいと思います。

文責:南 博幸

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