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写真集作成で広がった人との繋がり



岡田 充(42商卒)
岡田 充(42商卒)

私の写真集刊行は2020年8月20日の写真集「狭山湖の詩情」が第1号である。以下順不同で各々の写真集作成に至った経緯を記してみたい。今回の投稿はある方からの勧めがあったことで筆を執った。

写真集作成の経緯は、それぞれ違うが、一貫する撮影の意図は、該当の方々がその写真集を見て、思わず笑顔になれるような内容にする、と言う強い気持ちと方針を以って作ることに尽きる。

その為にも、撮影をさせて頂く場合には心から誠意や敬意を以ってお願いすること。また撮影の依頼を受けた場合には、その方の一番輝いていて、笑顔溢れる表情を切り撮ること、これに尽きる。

縁あって秋山庄太郎写真芸術館館長・上野正人氏から贈呈された「冬の薔薇」と言う写真家秋山庄太郎の足跡を記述した著作にある秋山庄太郎の“美しいものを、より美しく撮る”と言う彼の精神にシンパシーを感じているからである。秋山庄太郎は原節子、岸恵子、高峰秀子などの気品ある知性美に溢れた女優と薔薇を主とする花の撮影がメインテーマであった。上野正人氏は秋山庄太郎の一人娘の紀子(名前は原節子が決めた)と結婚している。


バリトン吉田敦氏とうた芝居吉田組


2020年9月にファミリーコンサート(2018年6月16日開催)で撮影した内容を写真集に纏めた。これは当日の打ち上げで、司会進行の私を客演出演したバリトンの吉田敦さんが、進行が絶妙!と評価してくれたりして意気投合。その日、彼のお弟子さんが別途会場で待ち受けていた会場に誘われてご一緒したことから、爾後彼が主催するデヴュー40周年記念コンサートを始め舞台や生徒さん発表会などの写真集を作成し、今や12冊になる。写真集「すうぱぁバリトン吉田 敦」ほか。



お弟子さん(と言っても大半はプロ歌手)からも舞台写真を依頼されることになった。三田会の小島常弘さんの傘寿記念コンサートの写真集もご本人からはご依頼はなかったが、勝手に作成し、贈呈した。

私は現在、当会の顧問と言う名称を頂いている。

なお、写真集は該当の方には毎回すべて贈呈している。吉田氏、ほか伴奏ピアニスト、主要なソプラノ歌手等のメンバーの誕生日会にもご一緒している。不肖私の誕生日会もやって頂いている。


バイオリニスト三戸素子

バイオリニスト三戸素子さん(クライネス・コンツエルトハウス管弦楽団)と出会ってから既に5年目になる。毎回、ゲネプロから撮影。チェリスト&指揮の小澤洋介氏はご主人。お二人はドイツで出会ったそうである。私はご自宅にお邪魔することもしばしば。写真集は6冊になる。年に何度か懇親会も開催。私が日頃からお世話になってもいる野老澤町造商店が準備している所澤神明社の夏の行事の行灯廊火に平塚さん、小肥さん、三戸さん、小澤さんもお誘いして、行灯(3,000円)も出して頂いた。写真集「夏の風物詩 野老澤行燈廊火」


2023年9月11日、名誉ある東京文化会館小ホールで三戸さんのリサイタルが開催され、主宰の小肥氏(立教大学・ゼミの名誉教授が三戸さんの父親。一昨年100歳でご逝去された。)並びに新倉、松尾氏と共に招待して頂きました。皆、三戸素子を応援する会のメンバー。

写真集「クライネス・コンツエルトハウス定期公演」ほか



三富 月の原ガーデン  富の川越いも はやし園

2020年6月2日、月の原ガーデンのバラ園を初めて訪れた。個人で広大なバラ園を造園されている。もともとは江戸時代から続く芋農家。入場無料で開放している。敷地内でご子息(イタリアで修行)が経営している農園レストラン「Garden Pizzeria IZAEMON」は大人気で毎日長い行列である。カウンターに私の写真集「三富 月の原ガーデン」が置いてある。(欲しい方に分けてしまい自分の手持ち分がもう無い!)



ある時、三芳町上富の信号が赤で停車していたら、角に看板が立っていた。よく見ると、なんとその顔の主があの月の原ガーデンのご主人!三芳町の町長・林 伊佐雄氏でした!

そして私は、裏の広大な芋畑を見て、芋の苗の植え付けから収穫までを撮影させてください、とお願いしたところ、快諾して頂きました。畑はご長男が引き継いでいる。そして写真集「富の川越いも はやし園」が完成した。林家の4世代の皆さんとも親しくなった。この写真集には家族全員が載っている。残念ながら、おばあさまが昨年逝去されたが、笑顔の写真でよかった。4家族に贈呈。後日増刷依頼があった。

なお、第18回のショパン国際ピアノコンクールに出場した三芳町在住の岩井亜咲さんの町主催のコンサートに招いて頂き、休憩なしの渾身の演奏に感動した。林伊佐雄氏はクラシックからジャズまで、蔵の中でレコードを聴く根っからの音楽好き。三戸さんのコンサートにもお誘いしたが、実現はしなかった。(焼き芋、紫芋のソフトクリームは絶品です。)


三富今昔村

2020年6月26日、初めて訪れた。ここは所沢公害問題で話題になった。

1999年2月1日、報道番組「ニュースステーション」で所沢産の葉物野菜にダイオキシンが含まれている、と報道された。これを受けて地元の産廃業者への大バッシングが始まった。

この窮地から、見事に会社を立て直し、今や経済界でも話題の敏腕経営者の名を欲しいままにした石坂典子社長が始めたのが、この三富今昔村である。詳しくは私も読んだ「絶体絶命でも世界一愛される会社に変える!」をご覧ください(ダイアモンド社)。2020年7月24日、あいにくの雨であったが“しあわせ神社夜祭り”に行った。勿論撮影が目的である。武州里神楽を堪能した。19時、軽い食事をとり、食器を返しに行くと、偶々石坂典子社長がおられたので、スナップショットをお願いしたところ、快くお受け頂いた。知性美の溢れる方である。

ここで撮ったアズマヒキガエルの写真は後日所沢市の広報紙に掲載された。その後写真集「三富今昔村の四季」をお届けしたが、後日石坂社長からのお礼状などを頂いた。



いりうえ芝桜ガーデン


今から10年前に、三ケ島にシバザクラが咲き誇る畑がある、と聞き車で行って、道路から撮影していると、ご当主と思われる方が、私に“もっといいところがある”と中に案内してくださった。そこが個人で作られた広大なシバザクラ園であった。爾後毎年撮影に行く。しかも早朝行くと朝露で花びらが輝いていて、えも言われぬ素晴らしい作品となる。これをパネル数枚にして贈呈する。お客さんが見て感嘆していると言う。その内にご家族の皆さんとも昵懇になり、畑で採れたキャベツやダイコンやらくださる。秋には干し柿。また広いミカン畑もあり、ミカン狩りもやっている。ご当主・師岡氏とは年齢が同じなので、お互いに親しい間柄になった。いりうえ、は昔からのこの地区の呼び名であると言う。

写真集「いりうえ芝桜ガーデン」


花の寺・金仙寺と比良の丘

金仙寺の枝垂れ桜は、写真家の訪れる見事な寺であり、四季を通じて多くの花が咲き乱れる。ある暑い夏の朝、花を撮りに行くと、女性がお二人、額の汗を拭いながら手入れをしている。“いつもきれいな花が咲いていますが、このようにいつも手入れをなさっているのですね!”と声を掛けました。この日を含めた過去に撮った写真をまとめた写真集を作り、贈呈したところ、ご住職も喜んでくださいました。今、流行っている花手水もいつも美しい。ご長女がフラワーショップに嫁がれたそうで、成る程!納得!と思った次第である。

写真集「花の寺金仙寺&比良の丘」



駿河台大学駅伝部

三戸素子を応援する会の主宰者の小肥 博氏から、2018年10月、駿河台大学駅伝部の応援会に入りませんか?と声を掛けられた。氏は立教大学卒、なぜ?と問うと、徳本一善監督(現役時は花形スター選手)が法政大学の現役の時からの追っかけで、この度駿河台大学駅伝部の監督に就任したので、応援会を作った由。私は即答した。“入ります”と。私はなんとこの大学が飯能に開学した時の銀行の支店長。更に開校の準備段階の時には、母体の駿河台学園(駿台予備校)の取引行の神田支店副支店長で、幹部とも会っていた間柄。創業家の山崎春之氏にもお会いしている。現大学理事長は山崎志保氏であり、駅伝部の応援、懇親会等でしばしばお会いしている。写真集「第98回箱根駅伝 初出場」、「第100回 箱根駅伝出場」(現在印刷中)


箱根駅伝予選会、また練習会の見学も毎年行っている。第98回、第100回記念大会とも、復路10区で撮影している。ポジション確保は結構大変。第98 回は19位でタスキが繋がり、同日ホテルで開催した箱根駅伝出場記念報告会にも参加した。今年は18位と、順位は一つ上がった。今後の活躍が大いに期待される。応援会では不定期で徳本監督を囲む会を開催している。1月29日は箱根駅伝の報告会を兼ねた徳本監督を囲む会を開催、大いに盛り上がった。今年は有望な新人が入部したようだ。徳本監督とはラインで繋がっている。



彩女會

2023年1月11日、所澤神明社に初詣に行ったところ、折しも初詣が済んで記念写真をお互いに撮り合っているところに遭遇した。私は毎年所沢祭りの撮影をしているので、この彩女會が女神輿で女性だけのグループと言うことは承知している。粋な半纏を身にまとい、姿・形が素敵なので、“写真を撮らせてください”とお願いすると快諾して頂きました。私の名刺(身元を明らかにするため)をお渡しすると、“この方が会長です”と紹介された。



旭町の「鯔背や」と言う割烹の女将ですと言う。後日写真をパネルにしてお店に届けると、見事なお店の設え。私の好きな江戸時代がそこに厳然としてあるではないか!お品書きも超達筆。トイレも素晴らしいので、人柄や経営スタンスが分かる。日本酒も焼酎も一流。“若い人が来て騒がれるのは困るので、お値段は少々高めです”とコンセプトははっきりしている。“今年の所沢祭りでは終日密着撮影をして、1冊の写真集に致します”と宣言し、当日は朝から撮影開始10時間。途中の休憩時には一緒に“天覧山を味わった。”出来上がった写真集「彩女會 神輿 太鼓 纏」は大好評で会員全員44冊のお買い上げでした。会長から達筆のお礼状を頂き、恐縮した。後日、三田会会員の立花真紀さんからラインがあり、彼女の英会話教室仲間の方が、彩女会会員で私の写真集が素晴らしかった!と態々伝えて来たそうである。今年の初詣時にもご一緒したが、駿河台大学法学部卒で後援会役員と言う方がいて驚いた。彩女会は地元の日栄会協同組合の外郭団体として発足、一昨年30周年を迎えた。組合理事長の田畑大介氏は町の有力者で、彩女会の強力な支援者でかつ気さくな方。野老澤町造商店にもしばしば顔を出しておられる。

昨年2月、私の誕生日祝いの2次会をこの「鯔背や」でやったことは言うまでもない。吉田組の主要メンバーの方々と、また後日には支店長時代の新入行員達6人とも2次会を挙行。彼らも既に50代の働き盛り。皆酒好きのグルメなので、大好評であった。渡部女将は都内の老舗で修行した由を田畑氏から聞いた。成る程!納得!の料理の数々。



20弦箏奏者・横山裕子

昨年ある方から、ミューズ・マーキーホールで「金子みすゞ生誕120年」コンサートを開催するので、写真を撮って頂きたい、但しお金は払えない、との話があった。勿論、いつもそうだが、ボランティアで撮影しているので、快諾した。出来上がった写真集を見て、大変喜んで頂いた。そのご縁で後日開催された航空公園・彩翔亭和室で開催されたコンサートなどにも行った。写真集「金子みすゞ生誕120年」



横山さんは、日本酒がお好きで、聞けば日本酒を楽しむ会を主宰し、所沢の銘酒「ところまん」を酒米の苗造り~田植え~収穫までを会員と共に汗をかいているとのこと。酒造りは飯能の五十嵐酒造に委託している。その五十嵐酒造(「天覧山」)、私は先々代から親しくしていたので、驚いた。販売は所沢の老舗「日野屋」。ここの若旦那が大変な勉強家で、全国の銘酒を取り寄せ、新しいアルコール商品の情報をSNSて発信している。私はここで今では手に入りにくいサントリーの“響”を手に入れることが出来た。私は母上とも親しい。


所沢市大字城の農家の枝垂れ梅

2021年2月25日、所沢市大字城に黒板塀の農家に見事な紅白の枝垂れ梅があると聞き、早朝出掛けた。近隣に滝の城址公園、農家の後ろには武蔵野線が走行している。この見事な枝垂れ梅を聞き知った多くの人が撮影に来る。その後何度か撮影し、写真集にして贈呈するとことのほか、喜んでくださったのがうれしい。樹齢60年と言う。写真集「枝垂れ梅の詩」




フジ棚の小達邸

2021年4月18日、全徳寺に撮影に行ったところ、寺の前に見事なフジの生垣がある。即座に訪れると、偶々庭に小達ご夫妻が居られたので、撮影したい旨お願いすると快諾して頂いた。樹齢43年と言う。後日写真パネルをお届けすると、大変喜ばれ、帰りがけに奥様手作りの蜂蜜を頂いた。


以上のように写真撮影を通して、多くの方々に出会えた。

余談であるが、慶應塾大学卒業50周年記念に招待された際に、SONYの超小型カメラで前夜祭からの模様を撮影した。清家塾長を始め、塾出身の美人ジャズシンガー青木カレンなどこれはと言う方には声を掛け、写真集に収め「67年卒業50周年記念行事」と言う写真集を作った。これをクラス定例懇親会に持参したら、皆が欲しいと、大好評であった。ゼミの友人も同様。こんなお役立ちもあった。



ピアニスト末永 匡

最後に末永匡さんのことにも触れておかねばならぬだろう。言わずと知れた三田会の末永修三氏のご子息である。

文化フォーラム主催で4回のコンサートを開催したが、コンサート中の写真もさることながら、匡さんからはファミリーのスナップショットをとても喜んで頂いたことがうれしい。写真集は「Beethoven 9th」(横田智也&末永匡ピアノデュオリサイタル)であるが、会心の出来であったと自負している。益々のご活躍を祈念。修三氏とは匡さんのミニコンサートにも誘って頂いたり、政策研究大学院大学で開催された林家つるこ(今年の3月に真打昇進。若手・女性落語家として人気急上昇中。林家正蔵の弟子。私と同じ群馬県出身。中央大学卒)の落語会に誘って頂いた。感謝。林家つるこは私のオシ!

昨年も彼女の落語会に行った。名作“芝浜”などに女目線の味付けをして話題になった。



次に、今回の趣旨には添わないが、私が40年住んでいる所沢駅前の再開発によって、町の様子が年々大きく変貌していく様子を記録して置きたいと考え、撮影したものを写真集「所沢駅西口再開発と街の魅力」に143頁に纏め、関係10か所(西武プロパティーズ、住友不動産建物サービス、所沢市役所経営企画部、所沢市長、所沢商工会議所、等々)に贈呈した。



1975年(昭和50年)時は、所沢駅は、平屋建て・木造の駅舎で、夜9時になると駅前は暗く、バスプール、タクシー乗り場とパチンコ屋、ラーメン屋、書店、そして三菱銀行と三井銀行、西友などがあるのみ。現在の所沢駅しか知らぬ方にとっては、想像が出来ない様相であった。乗降客も少なかった。1986年に西武百貨店、1987年に所沢ステーションビル、2012年6月エミオ所沢オープン、2018年3月グランエミオ所沢がオープン。現在も所沢駅西口土地区画整理事業が進行中。この過程で町の老舗(日野屋、東京堂、深井醬油など)を改めて知ることとなった。


最後に、このような撮影ライフを送っている私に、ある方の推挙で昨年末に公的行事の撮影の依頼があった。それは過去から毎年開催されている交通安全国民運動中央大会の撮影である。今年1月17日は第64回。主催は警察庁と全日本交通安全協会。主賓が秋篠宮皇嗣ご夫妻、来賓が岸田総理、衆議院議長、参議院副議長、国家公安委員会委員長。秋篠宮皇嗣のお言葉が大変ご立派であった。やはりご挨拶にお慣れになっていらっしゃるのか、原稿はほとんどご覧にならずに堂々とお言葉を述べられました。

会場は文京シビックホール・大ホール。最後尾列での撮影なので、600ミリの望遠レンズ。ブレやピンボケは絶対に許されない。テレビ各社は私と横一線に並んでビデオを回していた。スチール写真は主催者撮影と表示されて警察庁のホームページに2月に掲載される。大変名誉なことと思った。


現代は、誰でもカメラで写真が撮れる時代になった。若い方々はSNSなどにアップしたり、動画を撮ってYouTubeに上げたりが主流であるが、やはりいつでも見ようと思い立ったら、すぐに手に取って見られる、と言う特典が写真集(アルバム)にはある。

以上の被写体はすべて所沢市及び周辺にあるので、機会があったら皆様が是非とも訪れることをお勧めいたします。この投稿がいささかでもお役に立てれば幸甚です。これからも市内及び近隣都市の風景や街の表情を撮り続けたい。(やや自慢話になって恐縮だが、ふるさとお国自慢腕自慢フォトコンテストの第11回で2度目の東京都知事賞を受賞した。1月に富士フォトギャラリーで展示された。)


2024年2月 

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