BEGINとの3時間
- 山本 健(S32 政)
- 4 日前
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更新日:11 分前
山本 健(S32 政)
遅れている春のめざめを催促するような桜がまだ寒さの残る中を五分咲きにならんでいた。北の丸公園は千鳥ヶ淵に続いた桜名所であり花見客が団体となって行き交っていた。コンサートの観客は大挙して区切られた行列道を雑踏となって進んだ。

35周年と銘打つビギンコンサートはここ武道館で開かれた。場内は暖かく一万四千人の座席は埋め尽くされていた。
6時開演。それは大音響の「東京踊り」から始まった、けんらんたる舞台はミュージック劇場のオープニングを思わせる豪華さであった。ただ主演の3人は比嘉栄昇、優、等、揃って57歳の沖縄おじさんであり、しゃがれ声と南国の海の風貌を備えていた。聴衆との友達感は溢れており「やあみんな元気かい、しばらくぶりに一緒にやろう。今日の主役はみんなだよ、俺たちはそれを応援するよ、一緒に楽しもう」との呼びかけで始まつた。長年全国を沖縄音楽を下げて公演した実績は積み上げられ、共感を呼び、さらに決して上目線にならないフランクで親しみのある一体感を感じさせ好感が持てた。
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続いては静かな島の歌に戻り歌声は地元沖縄言葉にも表現され会場は静まった。そして近日作曲したと言うサーターアンダーギーの歌はノリの良い調子を刻み会場を沸かした。地元同僚に想いを馳せた「太陽の歌」は島の生活感に溢れ胸を打った。1時間ほどで中盤になると懐かしい日本の歌も数多く登場した。「上を向いて歩こう」「365歩のマーチ」「自動車ショー歌」(小林旭)「お祭りマンボ」や桑田佳祐歌もあり迫力ある歌声、正確なリズム感が沖縄三線に乗って心地よく響いた。
休憩なしの連続演奏に時間があっという間に過ぎ、最後の1時間はアリーナ席はもとより観客総立ち、沖縄踊りの渦となった。単なる定番の「立ち上がり手を振り状態」でなく大風船が飛び交う中での興奮が場内に満ちた。比嘉栄昇の言う「観客が主体」をじでいった。島に伝わる沖縄踊りを皆がそれなりに踊る姿は壮観であった。オリオンビールの歌でにぎやかに盛り上がった後フィナーレの2曲は沖縄定番の静かな歌であつた。「石垣島で会いましょう」をききつつあの牛車に想いを湧き起こし、「島人ぬ宝」で石垣への惜別を思った。
久しぶりの生の音楽会は著しく興奮し刺激のあるものであった。さらに帰宅後反芻したのは、私たちがなぜこのように沖縄音楽に共感するのかと言う疑問であった。かつて日本の盾となって戦い犠牲となった人たちへの感謝と同時に負い目、自責を持ち、そこに同じ日本人としての一体感を共有するのではないかと思う。聴き続けていると沖縄言葉はわからないなりに郷愁があり身体に響く。そこの面で沖縄を歌い続けた先人である。彼らに敬意を表したい。
又、例の尖閣諸島は石垣市であり島からわずか170キロに位置する。所沢からの近さで言えば富士山位の距離である。永遠に他国に犯されることなく我々と共通のアイデンティティーを持つことを切望する。
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