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所沢三田会 歴史研究会主催 9月例会座学

「日本フィルハーモニー交響楽団」 -どんな楽団―


猛暑が徐々に和らぎ、秋の兆しを感じ始めた9月10日(土)の午後、新所沢公民館学習室にて、公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団の平井俊邦理事長にお越しいただき、標記をテーマに講演会をおこなっていただきました。コロナ禍にもかかわらず、当三田会会員に加えて、会員のご家族や知人がご参加いただき、都合31名により始まりました。


平井理事長は元三菱銀行役員で千代田化工建設を立て直した実績を買われ、財務的に苦しく、組合問題等でガバナンスに問題があった日本フィルハーモニー交響楽団に乞われて理事長となりました。そして粉骨砕身し、見事に立て直しました。



講演は、如何に楽団を立て直して財団法人化することができたかという経営管理のお話に始まり、続くオーケストラの内輪話はとても興味深く拝聴しました。

例えば、演奏中休みが少ない弦楽器演奏家と休みが結構ある管楽器演奏家の仲はあまりよい方ではなく、水と油の関係だというお話は新鮮でした。

シンバル奏者は最も休みが多いのですが、給与は皆同じだそう。しかし、給与は一般の人たちより相当低いそうですが、皆さんは音楽への多大な情熱をもって頑張っているとのお話でした。たまに欠員が出た時の補充オーディションは100倍にもなるとのことで、団員になるという事に誇りを持っていると感じました。


そして、日本フィルハーモニー交響楽団は第16回後藤新平賞を受賞したとのお話と、その授賞式のビデオを観ました。受賞理由は、3.11東日本大震災発生直後から「心の復興」を掲げ、「被災地に音楽を」のプロジェクトに取り組み、直接被災地に数人の団員が出向いてナマの演奏会を開く活動を継続して行ってきた事です。実に、災害発生以降の現在に至る11年間に3004回に及ぶ演奏活動がうるさ型といわれる大宅映子氏や橋本五郎氏などの審査員に感動を与えたそうです。


最後に、最も重要なのはナマの演奏であり、これが日本フィルハーモニー交響楽団の社会貢献ですとのお言葉で造詣の深かった講演は締めくくられました。





                  

                   文責:伊藤芳康(S51経)

写真:志賀 隆(S51法)

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