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歴史研究会9月例会 牧野記念庭園見学とランチ懇親会

去る9月15日(金)に練馬区立牧野記念庭園見学とランチ懇親会を開催しました。当日は会員10名が大泉学園駅に集合し、徒歩6分程で牧野記念庭園に到着しました。

駅近くの案内パネル
駅近くの案内パネル

今回はNHKの連続テレビ小説の「らんまん」の主人公の牧野富太郎(以降 牧野博士)でその企画展が10月19日まであり歴史研究会として見学会を企画しました。


 このような素晴らしい記念館や庭園が無料で見学できることに驚きながらも受付にある各自記念スタンプを押し入場しました。まずは学習室で学芸員によるビデオを視聴しました。                

テレビの傍らには「らんまん」の出演者により展示に寄せるメッセージの色紙があります。庭園では牧野博士の銅像とその周りを取り囲むスエコザサの前で記念撮影しました。


 

 遠くからでも良く見えていたダイオウマツの根元には他の松ぼっくりと比較できる標本があり10倍ほどもあります。清掃していたおじさんからは長い松葉が3本に別れていてたまに4本あるのも見つかるとの説明もありました。

庭園は9月という時期でもあり彼岸花しか見れず、残念ではありましたがそれでも牧野博士により命名された草木が約300種類ほどあるようです。

庭園内はやはり「らんまん」の影響なのか思った以上の来館者でした。

     

展示室のある記念館
展示室のある記念館

     


 それから常設展示室に入ると牧野博士の経歴パネルや愛用の採集道具、描写道具、植物図などの展示があります。なかでも興味があったのはあの繊細な絵を描く筆の蒔絵筆なのですが、普段は漆器に使用する筆でネズミの毛とのことには驚きです。





牧野博士が20歳の写真は誰かに似ているようで意外と美男子だねと田中さんがつぶやきました。その当時に書いた研究の心得「 赭鞭一撻(しゃべんいったつ) 」15か条ですが、ふりがなが無ければとても読めません。


20歳ころの牧野富太郎
20歳ころの牧野富太郎

この15か条を見ながら幼いころから跡取りとしての英才教育を受け、国学・漢学だけでなく、英語や物理、生物といった西洋の近代科学も学んでいる事が充分伝わってきます。最終学歴は「小学校中退」ですがこれは小学校の授業のレベルが低すて 辟易(へきえき) したためと言われています。退学後は野山で植物研究に没頭し、すでに我が道を歩み始めているとのことです。



 企画展「牧野富太郎 草木とともに」では草木を愛する仲間との交友、標本には採取した場所と牧野博士の年齢など自筆で書かれたパネルなど展示しています。そのコメントの文字が小さくて照明も暗く我々には見にくい展示でありましたが、これも標本を劣化から守るためかも知れません。

石版で刷られた展示品からは石版印刷でも繊細な印刷が可能なことが実物を見てしっかりと分かりました。

「らんまん」での石版印刷で刷って石を削ってまた描いてと繰り返した時間と苦労が頭に浮かんできます。

それと共に牧野博士を金銭面からも精神的からも支えた妻の壽衛(すえ)の苦労も想像できます。


 最後に牧野博士が晩年まで過ごした書斎や書庫へ。なんとも膨大な本に埋もれた小さな座り机に向かい93歳まで研究に没頭したこと、これだけの本を読破して活用したとは天才としか言えない。



 ランチ懇親会は大泉学園駅前のカジュアルイタリアンのリオーネというお店で開催しました。

まずはランチビールで乾杯。

前菜はチーズと鶏肉を合わせたサラダです。

ハーフサイズのパスタは胡瓜とトマトソースがパスタに合ってとても美味しかったです。


4月以来の再会で話の輪も広がり次のワインでも乾杯しました。

次に窯で焼いたピザを熱いうちに各自頬張ばり、量が多いかなと思いつつも全員完食していました。

その後も栗原さんからは35日間スペイン滞在の話題で大いに盛り上がりましたが、私は美味しい食事とお酒、楽しい会話で集合写真を撮るのを忘れてしまったのが残念です。

最後にソフトドリンクで締めて大泉学園駅にて解散となりました。



 

【補足】

練馬区立牧野記念庭園は、植物学者牧野富太郎博士(1862-1957)の邸宅の跡地として、昭和33年(1958年)年より一般公開。

牧野博士は大正15年(1926年)、当時は野趣豊かであった大泉の地に居を構え、昭和32年に満94歳の生涯を終える。妻壽衛(すえ)は昭和3年(1928年)に満54歳で永眠。 

令和5年(2023年)春に書屋展示室にて、牧野博士が実際に使われていた書斎と書庫に当時の様子を再現する展示をオープン。


文責・写真:南 博幸(S51法)

*会員写真以外はネットから引用

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